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 用語解説1
リスク評価に使われる数理モデル
数理モデル
を使うわけ
 環境科学の分野では,数学的なモデル・シミュレーションを多用します。 なぜかというと,環境科学で扱う対象は,大気や海や土壌,はては地球全体だったりするので,非常に大きな対象と言えます。 これらの状態を実験室で再現する事は不可能なので,コンピューター上で模擬実験するのです。
 もうひとつは,例えば,有害な物質を微量で慢性摂取した時の健康被害を予測する場合,数年・数十年の実験はできないという事情もあります。
 一般に環境問題は,このようにたやすく科学実験で確かめることができません。 そのために数理モデルを使ったシミュレーションを多用するのです。
PBPKモデル
 Physiologically based pharmacokinetic modelのことです。 日本語では”生理学的薬物動態モデル”と呼ばれています。 Physiologically based pharmacodynamic modelというモデルもあり,こちらはPBPDモデルと呼ばれています。 詳細は別ページをご覧下さい。
運命モデル
 環境運命予測モデル(Environmental fate model)とも呼ばれます。 環境中に放出された化学物質が,大気・海・河川・土壌・生物など性質の異なる様々な媒体(media)の間をどのように行き来し,発生・転化・分解消滅などの過程をとるのかを,推測するモデルです。 コンパートメント・モデルの一種と考えられますが,コンパートメントから別のコンパートメントへの移動量と時間を表すために,幾つか工夫すべき注意点があり,その工夫の一つは次に示すフガシティなどの考え方です。
フガシティモデル
 環境中の化学物質の運命を推測するために考え出された,仮想の単位です。
別ページ説明。
コンパートメント・モデル
 PBPKモデルや運命モデルの概念の元となるモデル。 解析の対象が大気・海など複数の異なる性質の媒体で構成されているとき,それら媒体を,隣り合った箱(コンパートメント)に見立て,それらの連結状態とその間の物質移動を想定します。 
別ページ説明。

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